膀胱炎とは
膀胱という尿を溜める臓器の粘膜に、何らかの原因により炎症を起こす病気のことをいいます。細菌感染に伴う炎症が大部分を占めます。
膀胱炎の種類
- ●単純性膀胱炎
- 尿路が機能的、形態的に異常がない人がかかる膀胱炎です、急に発症することが多く、多くの方がかかる膀胱炎はこれに当てはまります。
- ●複雑性膀胱炎
- 排尿障害、尿路に腫瘍や結石などの異物がある場合、基礎疾患に合併する場合などの膀胱炎をさします。膀胱炎の治療とともに、原疾患を治療することが優先されます。
- ●間質性膀胱炎
- 膀胱に尿がたまると痛みを感じ、頻尿や尿意切迫感を生じます。細菌感染に伴うものではなく、原因が明らかなになっていない膀胱炎です。
単純性膀胱炎の症状
排尿する時、排尿直後に痛みがある(排尿時痛)、尿の回数が増える(頻尿)、尿が濁る(尿混濁)、尿が残って感じがする(残尿感)、尿に血が混じる(肉眼的血尿)の症状が出ます。すべての症状が出るわけではなく、人により症状の出方は様々です。
単純性膀胱炎の原因
女性にとっては非常にポピュラーな病気で、女性の約60%が経験すると言われています。女性は解剖学的に尿道の長さが男性に比べると短く、女性の尿道や膣などに存在している細菌が膀胱に到達しやすいためです。疲れが溜まっている時(免疫力が低下している時)や血流が悪い時(冷え性や長時間尿を我慢した時)に、膀胱内へ入った細菌は増殖し、膀胱に炎症を起こします。
日本人の多くは大腸菌をはじめとした腸内細菌が原因になって膀胱炎を発症します。膀胱炎は、尿路を清潔に保つことや十分な水分補給を心がけると予防できることもあります。
生活習慣や体質も膀胱炎の発症に影響を与えます。水分摂取が少ないと尿量が減り、細菌が膀胱に留まりやすいと考えられています。過度なストレスや疲労も免疫力を低下させ、感染症にかかりやすくなるともいわれています。また、性行為や尿道カテーテルの使用も膀胱炎のリスクを高める要因となります。
膀胱炎の検査
尿検査を行います。検査用のテープや顕微鏡により検査を行います。尿中に白血球(炎症細胞)や細菌があり、それに伴い前述したような症状があれば膀胱炎と診断します。尿培養検査を行い、膀胱炎になった原因菌を調べることもできます。
検尿時には注意も必要です。採尿時は最初と最後の尿を捨てた中間尿を提出してください。尿の出始めを検尿で出してしまうと外陰部や尿道口に付着している白血球や細菌が混ざってしまうこともあるためです。女性は陰唇をひらいた状態で、男性は包皮をむいた状態で行ってください。尿量が少ないと中間尿を取ろうとしている間に排尿が終わってしまうため、受診前の排尿は控え、検査前は水分をしっかり取っておいて下さい。
膀胱炎の治療
膀胱炎と診断されれば、症状の強弱にもよりますが、抗生物質を内服することが多いです。症状により漢方薬で治療することもあります。原因菌と抗生物質があっていれば、症状は良くなります。治療で効果がない場合は原因菌にあった抗菌薬に変更することもあります。自覚症状が良くならなければ漢方薬を併用することもあります。
症状がなくなったからといって自己判断で抗生物質の中止をしたり、診断がついていないのに抗生物質を飲むことはよくないといわれています。
膀胱炎予防策
尿道から細菌が入らないようにする、入ってしまったらできるだけ早く出すようにすることが大事です。
- ●排便後は前から後ろに拭く
- ●尿漏れパッドはこまめに交換する
- ●性交渉した後は水分を十分取り排尿してから休むようにして、膀胱炎になってしまった場合は治るまで性交渉はしないようにする
- ●温水洗浄機能を使いすぎない
- ●しっかり休養をとる、ストレスを減らして免疫力を高める
- ●下腹部や腰部を冷やさない(膀胱炎を繰り返す方は半身浴などを行い、ゆっくり下腹部を温めることも効果的です。)
